なんとなくタバコを止めようと考えていたところ、社内(部内)で禁煙セラピーが流行りだした。職場のあるミッドタウンのクリニックで簡単なセラピーを受け、専用の薬を処方されるというもの。先行して門を叩いた同僚が、ことごとく禁煙していく。
という事で同僚2人と連れだって、"禁煙外来"とやらに行ってみた。ミッドの病院はやたらと外国人の患者が多く、エリート風の外国人ビジネスマンの中で3人の日本人が「禁煙外来なんですが」と申告するあたりから劣等感を抱くシチュエーションで、そこから既にプログラムが始まっているかのような状況だった。
適当に診察(実際に適当な診察なので中略)してもらい、「Champix/チャンピックス」という米食品医薬品局(FDA)が承認したファイザー製薬の医療薬を出して貰う。このチャンピックス、本国USでは「Chantix/チャンティックス」という名前らしいが、なぜ名前が違うのか。「スターターキット」と書かれた薬は全体的に怪しいというかポップなイメージで、これが日本国で認可を受けたのは凄いと思った。(ちなみに、商品名で検索すると個人輸入のサイトが大量に出てくる。)
この薬は山登りのCMでもおなじみで、ファイザーの特設サイト「すぐ禁煙.jp」には特別ムービー(ドラマ)まである。
タバコなんか1度も吸った事ないだろうと思われる帰国子女の才女風の薬剤師さんに薬の説明を受けるが、「普段のコーヒー屋ではなくて(タバコの吸えない)スターバックスに行ってみてください」「これを機にオシャレなレストランで食事に行ってみては」「止めて3年経てばそのお金で海外旅行に行けます。ビーチリゾートは楽しいですよ。」等々、喫煙者=スタバにもオシャレなレストランにも海外旅行にも行けないブルーカラーの貧民層というレッテルのもとに会話が進み、これもプログラムの一環なのかキャラなのか分からないまま病院を出る。
処方箋を持って薬局に行くと、1度しか行った事のない薬局に「タバコの本数が増えてるようですね。禁煙頑張って下さい。」と声をかけられ、見事なDB管理に驚かされた。
この薬は要するにタバコが不味くなる(美味しい、落ち着く、と感じる成分をシャットアウトする)効果でだんだん吸いたくなくなるというものだが、困った事に全く効かない。せっかくなのでタバコを吸うのは止めたが、結局薬を飲んで不味いと感じる体験のないまま自分の意志でやめた感じになっている。



Comments